ゴールドリボン・ネットワークでは、小児がん経験者(サバイバー)で大学・専門学校等への進学を希望しながら、経済的な理由で就学困難な子どもたちへの奨学金事業を実施しています。
奨学金は月4万円を、4年制大学の場合は4年間(192万円)、2年制の場合は2年間(96万円)支給します。給付型のため返還の必要はありません。ゴールドリボン・ネットワークでは、4年間(また2年間)を確実にサポートできる資金を確保できた人数だけ、奨学生を決定することにしています。
私たちが奨学金事業を開始した2015年以降に奨学金として採用した55名の世帯平均所得は215万円、ひとり親世帯は64%でした。現在のコロナ禍により、世帯収入が減少した家庭が増えており、進学のために奨学金を必要とする子どもは増えると予想しています。
また、私たちも、今年度は奨学金のための寄付合計1,500万円程度を見込んでいたチャリティーイベントが全てコロナ禍のため中止となりました。この状況はしばらく続くと予想され、来年度もイベント等の実施ができない可能性があると考えています。
そこで、奨学金事業を縮小することなく継続するため、インターネットでのクラウドファンディングに挑戦することにしました。
募集期間集期間:2020年9月8日~11月7日
クラウドファンディングページでは、奨学金事業の状況、事業に対する私たちの想い、過去の奨学生からのメッセージなど詳しくご紹介しています。
みなさまのご支援をなにとぞよろしくお願いいたします。
また、周囲の方々にも、ぜひご紹介くださいますようお願いいたします。
私は小学5年生の時に慢性骨髄性白血病の診断を受けました。服薬による対処療法で病状の悪化は防ぐことができましたが、完治に至る根本的な治療法はなく、服薬は一生続けなければいけない可能性が高いと宣告されていました。
中学、高校へと進学し、将来について考えはじめる中で、私は医療費への不安を強く感じていました。私の服用薬には、1ヶ月に10万円を超える費用がかかります。20歳までは小児特定疾患の医療費助成を受けることができますが、それ以降は負担額が大幅に増えます。私は、将来医療職に就きたいと考えていましたが、ひとり親である母にこれ以上の金銭的負担はかけられないと思い、大学への進学に迷いがありました。
そんな時、主治医が私に教えてくれたのが「ゴールドリボン奨学金」です。この奨学金のおかげで、私は夢を諦めずに大学に進学することができました。卒業時には目標であった理学療法士の国家試験に合格することができ、現在は大学院で、新たなリハビリテーション手法の開発を目指した研究に取り組んでいます。
そして、完治への希望を捨てずに治療を続けたことで、大学在学時には次第に服薬量を減らすことにも成功し、現在では服薬なしに生活することができています。
ゴールドリボン奨学金は、私の人生に明るい希望をもたらしてくれました。しかし、私と同様に、金銭的な問題を抱えている小児がん患者はたくさんいます。私たち小児がんサバイバーが、将来に希望を持って生きていくためには、みなさんのサポートが必要です。ゴールドリボン奨学金へのご支援をお願いいたします。
2019年大阪府立大学卒業 24歳男性